変な名前の理由
「せんざんき」は、今治地方で食べられる鳥の唐揚のことをいいます。この奇妙な名前には、さまざまな由来が語られています。
例えば、藩政時代の人々が、近見山に生息していたキジ肉を使ったという「せんざんキジ」説。例えば、『今治夜話』『今治拾遺』『愛媛面影』などの史書に、近見山にキジか生息しているという記載はあるものの、「せんざんき」に研究したものはありません。
近見山の麓に住んでいた千さんが考案し、キジを使ったという「千さんキジ」説もあります。
『今治夜話』『今治拾遺』によると、確かに今治の千さんは千利休の末裔で「千家の同姓、鳥生(とりう)に在り」と記されていますが、「せんざんき」についての記載は見当たりません。
鳥肉を千に斬って小さく切るので「千斬切」という説もあります。「せんざんき」に使う肉はぶつ切りで、小さくする「千に切る」という表現は似つかわしくないように思います。
では、この名前はどこから来ているのかというと、「中国語」の読み方からきているのです。
中国語では、鶏肉を揚げることを「炸鶏(ザーチ)」といいます。「せんざんき」は「炸鶏」料理のうち、「軟炸鶏(エンザーチ)」「清炸鶏(チンザーチ)」のことだと思います。 |