土井中照がお送りする「ミラクルワールド=愛媛」のご紹介です。
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肱川あらし

世界的に珍しい現象

「肱川あらし」とは、大洲盆地で発生した川霧が、陸地と海上の気温差によって伊予灘に流れ出す現象です。強風にのって川霧が勢いよく海に向かって流れていく現象のことをいいます。朝日に照らされた霧がゴーゴーという風の音とともに川沿いを流れ、街を飲み込んで海へ向かう姿は「白い龍」にも例えられます。
強風が伴い霧が長浜大橋に達すること、肱川の川面から蒸気霧を発すること、大洲盆地に放射霧が出ることの3つの条件が揃って、初めて「肱川あらし」と呼ばれます。

山間の盆地には、霧の発生が多く見られます。日中の気温が高く、川からの水分によって湿った大気が、夜になって急激に冷やされると川霧が発生します。大洲に面した伊予灘は陸地と比べて気温が下がりにくいため、温度差が発生して、重たい陸地の空気が軽い海上に向けて移動します。この移動する風が大洲の特殊な地形と気象条件がそろって、霧が下流から海に流れていくことをいいます。

肱川あらしの発生しやすい日

肱川あらしは、いつでも見られるわけではありません。以下の条件がそろったときに見ることができます。雲海は3月まで見ることができますが、11・12月がもっとも多く発生しています。
・昼と朝晩の気温差が大きい日
・夜中に湿度が高い日
・風のない穏やかな日
・日の出から午前10時30分頃の間。霧が深い日は昼頃まで。

50年以上前には「肱川おろし」と呼ばれていたのですが、「肱川あらし」という名に変わっています。ゴーという音が伴う強風から、「おろし」より「あらし」の方がふさわしいと考えられたのでしょうか。

肱川あらしの絶景ポイント

長浜には、「肱川あらし」を見ることができる標高159メートルの「肱川あらし展望公園」があります。ここからは、河口に架かる現役で動く日本最古の道路可動橋「長浜大橋」が霧に包まれる様子や、勢いよく流れる「肱川嵐」を眺めることができます。

また、大洲盆地の中央にそびえる標高320mほどの山「冨士山」からも「肱川あらし」を見ることができます。冨士山は夜明けから早朝にかけては、霧に包まれているのですが、霧が消える午前8時から午前11時ごろになると、突如として霧が消え、大洲の町を霧が覆う雲海を見ることができます。